訪チャイ雑記

プラン・インターナショナルなどの援助事業を通じて知り合ったタイの子供たちを訪ね歩くチャイルド訪問旅行。その際の出来事などを書きなぐった、あくまで個人的な覚え書きです。万一、同志の参考にでもなれば嬉しいですが、責任はとれません。 質問等もコメントでご遠慮なくどうぞ。

2006-10-01

国際運転免許証のサイン

タイ国内を10県前後走り抜けるため、運転免許証は必須である。
国際運転免許証は有効期間が1年限りなので、訪タイのたびに取得しなければならない。
この免許証には署名欄があって、受け取りの際に警察署窓口でサインしなければならないことになっている。
ところが、そのサインはローマ字でなければならないと言われて、毎年窓口で押し問答となっていた。

日本でつくったクレジットカード、銀行カードは、日本で使うことが前提だから署名といえば漢字である。
パスポートに署名するときには、漢字でもローマ字でもOKとのことなので、クレジットカードに合わせて漢字の署名をした。
外国への入国カードは、当然パスポートに合わせる必要があるわけで漢字の署名をすることになる。
サインというもの、そもそも何種類もあるというのが不自然なわけで、漢字なら漢字で統一することになるわけだ。

以後、海外でのホテルの宿泊カードのサインも漢字、レンタカーもショッピングもみな漢字、病院に行ってもサインは漢字でしてきた。
それで、「漢字の署名は困ります」なんて言われたことは無いし、そもそもサインって「読めないと困る」というものではないはず。
したがって、ローマ字のサインなんてしたことが無い、というより、そもそも「持っていない」のである。

「ほかではしたこともないサインを免許証にしたって、かえって通用しないでしょう。パスポートと照合されたときどうするの?」
納得する説明を、と要求しても、「サインはローマ字ですることに決まっています」、というのが岡山県警の言い分。
どうやら、住所等必要事項の記入をローマ字でタイプすることになっている規定を署名にまで拡大解釈しているようなのである。
「シグネチュアとは名前を英語表記したもの」と思い込んでいる節すらある。

それは違うでしょ、と毎回言っても聞く耳持たない警察署なのであったが、最近は面倒くさくなったのか、「自己責任で勝手にさせろ」という指示が出てしまった。
はやりの「自己責任」という言葉、お上にとってはなんとも便利な呪文のようで、これもまた使い方を間違ってると思うけど、こっちに都合がいいから、ま、いいや。
というわけで、ここ2回ほどは漢字で署名することができたのである。

実は国際免許証の表紙には県公安委員長の署名も印刷されているのだが、まあまあ、これが立派なローマ字署名で、中学で習うペンマンシップのお手本のような書体。
本来、固有の書体で他者と識別するのが目的のはずなのに、これはこれで、ちょっと恥ずかしくないかい?